歯並びが悪いと、口もとの表情に悪い影響をあたえたり、食物が十分に噛めなかったり、歯の清掃がしにくく、虫歯や歯ぐきの病気にかかりやすくなります。
歯並びを悪くしている理由は、色々な因子(口腔習癖・口の周りの筋肉の不調和など)が関係していることがあります。成長の著しい時期に、歯並びを悪くしている要因を発見し対応できれば、原因を取り除きやすく、歯並びの改善もしやすいのです。
悪い歯並びを総称して不正咬合と言い、心身に大きな影響を与えます。また、不正咬合による心身への影響としては、主に以下のようなものが挙げられます。
歯並びやお口の機能に悪影響を及ぼすお口に関連する癖のことです。指しゃぶり、爪かみ、唇を咬む癖、舌を出す癖、口呼吸、歯ぎしりなどがあります。口腔習癖が主な原因で歯並びが悪くなっている場合、お子様の年齢や性格に合った指導を行います。
通常、無意識のうちに一日600~2,000回飲み込む動作をしています。正しい飲み込み方は唇を閉じて舌を上顎につけ奥歯をかみしめ、のどを使って飲み込みます。
しかし舌癖がある場合は、いつも舌が上下の歯と歯の間にあったり、前歯を押し出しています。また舌癖のある人は唇や頬の筋肉の力が弱くなっています。
そのような癖は歯並びを悪くし、ひどい場合には顎の形も変えてしまいます。必要があれば、舌や唇を正しく動かす練習を行い、正しい飲み込み方ができるように指導していきます。
口呼吸は体やお口にとって良くありません。風邪をひきやすかったり、歯ぐきの病気になりやすかったりします。また、口呼吸を続けていると、顔の骨格にも影響して歯並びを悪くすることがあります。
頬杖、寝癖(うつ伏せ寝、横向き寝など)のような癖によって歯が動き、歯列が乱れ、咬み合わせが悪くなることがあります。
態癖の力は針金やゴムの力で歯を動かす歯列矯正の数倍といわれており、歯は簡単に動いてしまいます。態癖をやめることでお口の健康や全身の健康を守ることになります。
親御様からこんな質問をされることがたくさんあります。確かに、矯正治療を行うには、第一小臼歯(前歯から4番目の歯)を抜き、歯が動くスペースを作ることが多いと思います。しかし、第一小臼歯には、犬歯と並んで顎が運動するときのガイド歯としての重要な役割が有るため、これを抜いてしまうとスムーズな顎運動が営まれなくなります。
当院では、一般的に抜歯が適応と診断される症例であっても、顎の成長発育を利用することで非抜歯治療が可能になると考え、抜歯をしない矯正治療にも対応しておりますので、お気軽にご相談下さい。
6歳~12歳頃のお子様は、ちょうど歯が生え変わる時期にあたります。この時期、口呼吸や舌突出などの筋機能の癖があると、不正咬合や後戻りの原因になります。これを防ぐには、筋機能の癖を直すことが必要です。
当院では、歯が生え変わる時期のお子様でも安心して矯正を行うために、トレーナーシステムを使った矯正治療を行っています。
これは、マウスピースの形をした取外し式の矯正装置で、夜寝ている間と日中の数時間取り付けるだけ。あごや歯の発育を正常にし、理想的な噛み合せに誘導してくれます。筋機能を鍛えるため、後戻りの心配もほとんどありません。固定式の矯正治療と違い、装置を取り付けたときの痛みや不快感がなく、取外しができ、お手入れも簡単です。今までにない画期的なシステムですので、口呼吸などでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談下さい。
お子様の受け口(下の歯の前歯が上の歯の前歯の上にかぶさっている状態)のため、歯の噛み合わせや見た目を心配される親御さんが少なくありません。
お子様の矯正治療は3歳以上からできます。小児向けの矯正方法で、できるだけ早い時期から治療を始めることで、より高い効果が期待できます。
当院ではマウスピース型の矯正装置、「ムーシールド」を使い、受け口の改善を行っています。使用方法は夜寝る前にマウスピース型の装置を口の中に入れ、そのままお休み頂くだけ。お口の中に装着し、舌の位置を学習させるための装置です。痛みはまったくありません。
治療終了後には不正咬合が改善され、フェイスラインも見違えるように綺麗になりますので、自信を取り戻し活発になられたお子様もたくさんいらっしゃいます。お子様の受け口に悩む方は、ぜひ一度ご相談下さい。